薬剤師は本当に高収入?年収566.8万円の実態
薬剤師は、高収入の仕事というイメージを持っている人も多いと思います。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに、いちばん新しい令和7年の値を当チャンネルで計算すると、薬剤師の平均年収は566.8万円でした。
これは、高いのでしょうか。この記事では、令和2〜7年の推移と、年齢・経験年数による違いを見たうえで、看護師などのほかの医療職や、一般の大学を卒業した人の平均と比べます。女性にとっての薬剤師という仕事も、国の統計と委託調査の数字で見ていきます。
薬学部を目指す受験生と、保護者のかたに向けて、薬剤師の年収の実態を、公表データで紹介します。表で細かい値も載せているので、気になるところから読んでください。
この記事の要点
- 薬剤師の平均年収(当チャンネルの計算)は、令和7年で566.8万円です。令和2〜7年は、565.1〜599.3万円のあいだで動いています
- 看護師・診療放射線技師・臨床検査技師と比べると、全年齢ではいちばん高く、20代でも上位です(令和5〜7年の3年平均)
- 女性の薬剤師の年収は、大卒の女性の平均より高くなっています。短時間労働者(パートなど)の薬剤師の1時間あたりの給与は2,540円です。非常勤で働く人の割合(薬局の女性40.3%・病院の女性15.3%)からは、薬局を中心に、柔軟な働き方の職場が多いことが分かります
- ただし、一般の大卒の平均と比べると、全年齢では薬剤師のほうが低く、30代から60代前半までは大卒の平均を下回ります
- この年収は、国家試験に合格して薬剤師になれてこそのものです
目次
- この記事の「年収」とは|計算のしかたと対象
- 薬剤師の年収の推移|令和7年は566.8万円
- 薬剤師はどこで働いているか
- 薬学部を卒業した人の進路
- 年齢・経験年数とともにどう変わるか
- ほかの医療職と比べると
- 一般の大卒と比べると
- 女性にとっての薬剤師という仕事
- よくある疑問
- まとめ
- データ出典と数字の見方
- 動画でも解説しています
この記事の「年収」とは|計算のしかたと対象
この記事の「年収」は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の表の、毎月の給与と賞与から、当チャンネルが計算した値です。この調査の表には、年収という項目はありません。
| 項目 | この記事の「年収」 |
|---|---|
| 計算のしかた | 6月分の毎月の給与(きまって支給する現金給与額)×12 + 前の年1年間の賞与(年間賞与その他特別給与額) |
| 毎月の給与の中身 | 残業代なども含む。税金などを引く前の、いわゆる額面の金額 |
| 使った表 | 賃金構造基本統計調査の一般労働者・職種別・企業規模計(10人以上)・産業計 |
| 計算した人 | 当チャンネル(調査の表に「年収」の項目は無いため) |
この統計に入る人・入らない人
この統計の薬剤師は、会社や病院などに雇われて、主に薬剤師の仕事をしている人です。
| 区分 | 中身 |
|---|---|
| 入る人 | 会社や病院などに雇われて、主に薬剤師の仕事をしている人 |
| 入る人 | 企業全体で働く人が10人以上の企業で、短時間労働者ではない人(一般労働者) |
| 入らない人 | 短時間労働者(パートなどに多い。1時間あたりの給与は別に公表されていて、この記事の「女性にとっての薬剤師という仕事」で紹介します) |
| 入らない人 | 雇われていない自営業の薬局の開設者など |
| 入らない人 | 公立病院など、国や自治体が運営するところで働く人 |
| 入らない人 | 製薬会社のMR(医薬品の営業)や研究職の人(薬剤師ではなく、別の職種として数えられています) |
※ 企業全体の常用労働者が10人以上の企業に雇われて、主に薬剤師の仕事をしている一般労働者(短時間労働者を除く)の平均です。自営業の薬局開設者など調査上の「労働者」に当たらない事業主、公立病院など国や自治体が運営する事業所・行政(公務)で働く人は入りません(民営事業所の集計)。MRは営業の職種、研究職は研究者の職種として別に集計されています。
この記事で「薬剤師の年収」と書くときは、この範囲の人の平均のことです。
薬剤師の年収の推移|令和7年は566.8万円
いちばん新しい令和7年の薬剤師の年収は、566.8万円でした。令和2年からの推移は、次のとおりです。

| 年 | 平均年齢 | 年収 | うち 6月分の毎月の給与×12 | うち 前の年の賞与 |
|---|---|---|---|---|
| 令和2年 | 41.2歳 | 565.1万円 | 473.0万円 | 92.1万円 |
| 令和3年 | 41.1歳 | 580.5万円 | 484.3万円 | 96.2万円 |
| 令和4年 | 41.1歳 | 583.4万円 | 497.5万円 | 85.9万円 |
| 令和5年 | 40.3歳 | 577.9万円 | 501.0万円 | 76.9万円 |
| 令和6年 | 40.9歳 | 599.3万円 | 517.0万円 | 82.4万円 |
| 令和7年 | 40.1歳 | 566.8万円 | 478.4万円 | 88.4万円 |
※ 年収=きまって支給する現金給与額(6月分・残業代などを含む・税などを引く前)×12+年間賞与その他特別給与額(前年1〜12月)。賃金構造基本統計調査の表の月額給与・年間賞与から当チャンネルで計算した値です(表に「年収」の項目はありません)。出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」一般労働者・企業規模10人以上・産業計。
※ 年収・毎月の給与×12・賞与は、それぞれ万円の小数第1位に四捨五入しています。そのため、2つの和が年収と一致しないことがあります。
※ 令和2年から職種区分と推計方法が変わったため、令和元年以前とはつなげていません。
今も、薬剤師の平均年収を599万円とする数字を目にすることがありますが、これは令和6年の値です。令和7年は、令和6年から32.5万円下がりました。
同じ薬剤師の平均でも、年によって上下があり、令和2年から7年までは、565.1万円から599.3万円のあいだで動いています。1つの年の数字だけで、上がった、下がったと決めつけないほうがよさそうです。
また、これは平均なので、薬剤師になれば、この額がもらえるという意味ではありません。
薬剤師はどこで働いているか
ここで、年収の話から少し離れて、薬剤師がどこで働いているかを見ておきます。
厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、令和6年12月31日の時点で届け出た薬剤師は329,045人でした。そのうち62.0%(203,979人)が女性です。いちばん多いのは薬局で、60.0%でした。

| 主に従事している施設・業務の種別 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 薬局 | 197,437人 | 60.0% |
| 医療施設 | 63,290人 | 19.2% |
| うち 病院 | 57,595人 | 17.5% |
| うち 診療所 | 5,695人 | 1.7% |
| 医薬品関係企業 | 34,184人 | 10.4% |
| うち 医薬品製造販売業・製造業(研究・開発、営業、その他) | 24,102人 | 7.3% |
| うち 店舗販売業 | 5,090人 | 1.5% |
| うち 卸売販売業 | 4,959人 | 1.5% |
| 衛生行政機関・保健衛生施設 | 6,906人 | 2.1% |
| 大学 | 5,011人 | 1.5% |
| 介護保険施設 | 1,217人 | 0.4% |
| その他の業務 | 9,001人 | 2.7% |
| 無職 | 11,975人 | 3.6% |
| 届け出た薬剤師の総数 | 329,045人 | — |
※ 厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計」(令和6年12月31日現在の届出)。主に従事している施設・業務の種別です。非常勤の人・薬局の開設者・無職の人も入ります。総数には種別の不詳を含みます。賃金構造基本統計調査の「薬剤師」とは、数えている人の範囲が違います。
製薬会社や医薬品の卸、調剤をしない医薬品の店などの医薬品関係企業が10.4%、病院と診療所を合わせた医療施設が19.2%(そのうち病院が17.5%)です。
この統計は、届け出た薬剤師を数えたもので、非常勤の人や薬局の開設者、無職の人も入っています。年収の統計とは数えている人の範囲が違うので、2つを組み合わせた計算はしません。
また、この記事で使う年収の統計からは、薬局や病院といった、働く場所ごとの年収は分かりません。
薬学部を卒業した人の進路
さきほどの数字は、届け出た薬剤師全体のものでした。では、薬学部を卒業した人は、どんな進路に進んでいるのでしょうか。
2025年3月に6年制の薬学部を卒業した人の進路を、一般社団法人 薬学教育協議会という団体が調べています。卒業した人の多くは、薬局や病院などに就職しています。
ただ、製薬会社などの企業で、開発や学術、MRと呼ばれる医薬品の営業、研究などの仕事に就く人や、国や自治体の行政の仕事に就く人、大学や研究機関で働く人、大学院などに進学する人もいます。
| 進路 | 中身(報告書の区分の名前) |
|---|---|
| 薬局 | 保険薬局・ドラッグストアの調剤部門 |
| 病院・診療所 | 薬剤部(薬剤科) |
| 企業 | 製薬会社などの開発・学術/MR(医薬品の営業)/研究・試験・製造 |
| 行政 | 国家公務員・地方公務員 |
| 大学・研究機関 | 大学・試験や研究の機関 |
| 進学 | 大学院など |
※ 一般社団法人 薬学教育協議会「2025(令和7)年3月卒業生および大学院修了者の就職動向調査結果報告書」(6年制学科卒業生の表)。この記事では、主な区分の名前だけを載せ、人数・割合は載せていません。
この記事で見ている年収は、こうした進路の中で、薬剤師として雇われて働いている人のものです。
年齢・経験年数とともにどう変わるか
年齢別の年収は、50代がいちばん高くなっています。1つの年の値は年によるでこぼこが大きいので、令和5年から7年の3年分を平均した値で見ます。
年齢別(令和5〜7年の3年平均)
| 年齢 | 令和5年 | 令和6年 | 令和7年 | 3年平均 |
|---|---|---|---|---|
| 全年齢 | 577.9万円 | 599.3万円 | 566.8万円 | 581.3万円 |
| 20〜24歳 | 349.9万円 | 399.9万円 | 408.4万円 | 386.1万円 |
| 25〜29歳 | 470.6万円 | 501.0万円 | 494.8万円 | 488.8万円 |
| 30〜34歳 | 554.1万円 | 564.4万円 | 533.2万円 | 550.6万円 |
| 35〜39歳 | 648.2万円 | 614.1万円 | 598.0万円 | 620.1万円 |
| 40〜44歳 | 624.1万円 | 646.1万円 | 595.2万円 | 621.8万円 |
| 45〜49歳 | 612.9万円 | 667.3万円 | 675.8万円 | 652.0万円 |
| 50〜54歳 | 690.0万円 | 744.7万円 | 643.0万円 | 692.6万円 |
| 55〜59歳 | 723.7万円 | 709.3万円 | 657.5万円 | 696.8万円 |
| 60〜64歳 | 571.0万円 | 685.3万円 | 550.1万円 | 602.1万円 |
| 65〜69歳 | 603.7万円 | 559.4万円 | 612.0万円 | 591.7万円 |
| 70歳〜 | 492.6万円 | 466.0万円 | 447.0万円 | 468.5万円 |
※ 年収は当チャンネルの計算です(計算のしかたは「この記事の「年収」とは」)。企業規模計・男女計。
※ 3年平均=令和5・6・7年の年収(当チャンネルの計算)の単純平均です。
※ 同じ年に、年齢の違う人を並べた値です。1人の給料の将来の伸びを示すものではありません。
※ 20〜24歳は、前の年の賞与がほとんど入らないため低く出ます。初任給の年収ではありません。
3年平均で見ると、20〜24歳は386.1万円、25〜29歳は488.8万円、30〜34歳は550.6万円、40〜44歳は621.8万円です。いちばん高いのは50代で、50〜54歳が692.6万円、55〜59歳が696.8万円でした。60歳を過ぎると、60〜64歳が602.1万円と、下がっていきます。
1つの年の値だけで見ると、でこぼこがあります。たとえば令和7年は、45〜49歳(675.8万円)のほうが、50〜54歳(643.0万円)より高くなっています。
20〜24歳の年収が低く出る理由
20〜24歳の年収は、低く出ます。6年制の薬学部を卒業して働き始めるのは24歳前後なので、この年代は、平均の勤続年数が1年に満たず、前の年の賞与がほとんど入らないからです。
また、この表は、同じ年に、年齢の違う人たちを並べたものです。1人の薬剤師の給料が、将来このとおりに上がっていくという意味ではありません。
経験年数別(令和7年・残業代などを含まない計算)
年齢ではなく、薬剤師としての経験年数で見た表もあります。こちらは令和7年の値で、残業代などを含まない給与で計算しています。計算のしかたが違うので、年齢別の年収と、そのまま比べることはできません。
| 薬剤師としての経験年数 | 年収(残業代などを含まない計算) |
|---|---|
| 0年 | 411.4万円 |
| 1〜4年 | 477.9万円 |
| 5〜9年 | 516.1万円 |
| 10〜14年 | 555.4万円 |
| 15年以上 | 610.2万円 |
| 経験年数計 | 532.0万円 |
※ 経験年数別は、所定内給与額(残業代などを含まない)×12+年間賞与で計算しています(当チャンネルの計算)。年齢別の年収とは計算式が違うため、そのまま比べられません。令和7年・企業規模計・男女計。そのため、経験年数計(532.0万円)も、この記事の令和7年の年収(566.8万円)とは一致しません。
※ 同じ年に、経験年数の違う人を並べた値です。1人の給料の将来の伸びを示すものではありません。
※ 経験0年は、前の年の賞与がほとんど入らないため低く出ます。
経験の年数が長い人ほど、年収は高くなっています。
ほかの医療職と比べると
看護師・診療放射線技師・臨床検査技師と比べると、薬剤師の年収は全年齢ではいちばん高く、20代でも上位です。年による上下をならすため、ここからは、どの職種も令和5年から7年の3年平均で比べます。

| 職種 | 全年齢 | 20〜24歳 | 25〜29歳 | 30〜34歳 | 40〜44歳 | 50〜54歳 | 55〜59歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 薬剤師 | 581.3 | 386.1 | 488.8 | 550.6 | 621.8 | 692.6 | 696.8 |
| 看護師 | 517.5 | 423.1 | 487.4 | 493.0 | 536.4 | 575.6 | 577.1 |
| 診療放射線技師 | 547.8 | 371.2 | 439.3 | 497.3 | 582.5 | 685.3 | 750.0 |
| 臨床検査技師 | 498.3 | 339.7 | 414.6 | 476.9 | 538.4 | 600.8 | 652.2 |
※ 単位:万円。年収は当チャンネルの計算です。令和5〜7年の3年平均(各年の年収の単純平均)・男女計・企業規模計。年齢は6つの区分を抜き出して載せています。
※ 20〜24歳は、前の年の賞与がほとんど入らないため低く出ます。
全年齢の平均では、薬剤師が581.3万円、診療放射線技師が547.8万円、看護師が517.5万円、臨床検査技師が498.3万円で、4つの中では薬剤師がいちばん高くなりました。
年代別に見ると、20代では、薬剤師は診療放射線技師や臨床検査技師より高くなっています。看護師と比べると、20〜24歳では看護師のほうが高く、25〜29歳では並んでいます。20〜24歳の薬剤師は、前の年の賞与がほとんど入らないため、低く出ることに注意してください。
表の年代のうち、30〜34歳、40〜44歳、50〜54歳では、4つの職種の中で薬剤師がいちばん高くなっています。55〜59歳では、診療放射線技師が薬剤師を上回ります。
ほかの職業も並べると
ほかの職業も、同じ3年平均で並べます。薬剤師の年収は、看護師・診療放射線技師・臨床検査技師と比べると上位ですが、いちばん高い職業というわけではありません。
| 職種 | 全年齢 | 20〜24歳 | 25〜29歳 | 30〜34歳 | 40〜44歳 | 50〜54歳 | 55〜59歳 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 医師 | 1,428.9 | 571.5 | 737.7 | 993.2 | 1,548.6 | 1,810.1 | 1,889.4 |
| 歯科医師 | 1,040.8 | —※ | 608.1 | 915.5 | 1,200.3 | 1,180.3 | 1,117.6 |
| 公認会計士・税理士 | 804.6 | 434.0 | 588.5 | 637.6 | 914.5 | 990.1 | 914.7 |
| システムコンサルタント・設計者 | 775.5 | 427.6 | 574.6 | 724.8 | 930.8 | 916.1 | 969.0 |
| 獣医師 | 750.3 | 409.1 | 505.9 | 622.1 | 850.6 | 1,018.7 | 1,053.9 |
| 薬剤師 | 581.3 | 386.1 | 488.8 | 550.6 | 621.8 | 692.6 | 696.8 |
| ソフトウェア作成者 | 570.1 | 350.8 | 469.4 | 537.8 | 661.2 | 699.1 | 727.5 |
| 診療放射線技師 | 547.8 | 371.2 | 439.3 | 497.3 | 582.5 | 685.3 | 750.0 |
| 総合事務員 | 527.3 | 344.5 | 442.0 | 499.1 | 563.5 | 594.1 | 623.0 |
| 看護師 | 517.5 | 423.1 | 487.4 | 493.0 | 536.4 | 575.6 | 577.1 |
| 臨床検査技師 | 498.3 | 339.7 | 414.6 | 476.9 | 538.4 | 600.8 | 652.2 |
※ 歯科医師の20〜24歳は、令和6年の値が原典の表に無いため、3年平均を出していません。
※ 単位:万円。年収は当チャンネルの計算です。令和5〜7年の3年平均・男女計・企業規模計。全年齢の高い順に並べています。
※ 医師・歯科医師・獣医師なども、雇われて働いている人(一般労働者)の値です。
※ 職種名の「公認会計士・税理士」は、原典の「公認会計士,税理士」の行です。
医師は1,428.9万円、歯科医師は1,040.8万円で、公認会計士・税理士、システムコンサルタント・設計者、獣医師も、薬剤師より高くなっています。一方で、ソフトウェア作成者や、事務の仕事の総合事務員は、薬剤師より低くなっています。
参考:令和7年だけで見ると
3年平均ではなく、令和7年だけの値で並べても、看護師・診療放射線技師・臨床検査技師と比べると、薬剤師がいちばん高くなっています。
| 職種 | 令和7年の年収 |
|---|---|
| 医師 | 1,512.3万円 |
| 歯科医師 | 1,062.7万円 |
| 獣医師 | 680.5万円 |
| 薬剤師 | 566.8万円 |
| 診療放射線技師 | 556.5万円 |
| 看護師 | 524.7万円 |
| 臨床検査技師 | 482.0万円 |
| 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士 | 443.6万円 |
| 栄養士 | 404.0万円 |
※ 年収は当チャンネルの計算です。令和7年・男女計・企業規模計・全年齢。
※ 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士は、原典で4つの職種が1行にまとまっています。
※ 賃金構造基本統計調査の職種別の表には、すべての職種を合わせた平均の行はありません。
一般の大卒と比べると
一般の大学を卒業して働いている人の平均と比べると、全年齢では薬剤師のほうが低く、30代から60代前半までは大卒の平均を下回ります。
比べるのは、同じ賃金構造基本統計調査の、令和7年の値です。大卒の値が令和7年しか無いので、ここでは薬剤師も、大卒と同じ令和7年の値で比べます。
| 区分(令和7年・全年齢) | 男女計 | 女性 | 男性 |
|---|---|---|---|
| 薬剤師 | 566.8万円 | 539.4万円 | 605.7万円 |
| 大卒 | 647.9万円 | 518.7万円 | 710.2万円 |
| 学歴計(学歴を問わない全体) | 545.6万円 | — | — |
※ 年収は当チャンネルの計算です。大卒・学歴計は、賃金構造基本統計調査 令和7年「学歴・年齢階級別(産業計)」の民営事業所の値で、大企業・管理職も含む平均です。薬剤師・大卒・学歴計とも民営事業所の値です(公立病院などで働く薬剤師は入りません)。
※ 平均年齢:薬剤師 女性39.7歳・男性40.8歳/大卒 女性37.6歳・男性43.8歳。
※ 男女の平均は、年齢・勤続年数・働く時間などが違う人どうしの平均で、同じ仕事の給料の差ではありません。
※ 学歴計の男女別は、この記事では載せていません。
全年齢の平均では、大卒の人が647.9万円、薬剤師が566.8万円で、薬剤師のほうが低くなっています。高校卒業なども含めた、学歴を問わない全体の平均は545.6万円で、こちらよりは、薬剤師のほうが高くなっています。
男女別に見ると、女性では、薬剤師が539.4万円、大卒の女性が518.7万円で、薬剤師のほうが高くなっています。男性では、薬剤師が605.7万円、大卒の男性が710.2万円で、大卒の男性のほうが高くなっています。
年代別に見ると
年代別に見ると、20代では薬剤師のほうが大卒の平均より高いのですが、30代からは、表のどの年代でも、大卒の平均のほうが高くなります。

| 年齢 | 薬剤師(令和7年) | 大卒・男女計(令和7年) |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 408.4万円 | 384.1万円 |
| 25〜29歳 | 494.8万円 | 484.5万円 |
| 30〜34歳 | 533.2万円 | 563.8万円 |
| 35〜39歳 | 598.0万円 | 634.2万円 |
| 40〜44歳 | 595.2万円 | 707.4万円 |
| 45〜49歳 | 675.8万円 | 755.0万円 |
| 50〜54歳 | 643.0万円 | 828.6万円 |
| 55〜59歳 | 657.5万円 | 880.4万円 |
| 60〜64歳 | 550.1万円 | 657.5万円 |
| 全年齢 | 566.8万円 | 647.9万円 |
※ 年収は当チャンネルの計算です。令和7年・男女計。各年代で高いほうを太字にしています。
※ 大卒は、賃金構造基本統計調査 令和7年「学歴・年齢階級別(産業計)」の民営事業所の値です。薬剤師の年齢別の値には、男女別の表がありません。
※ 薬剤師は令和7年だけの値なので、年齢別の3年平均(「年齢・経験年数とともにどう変わるか」の表)とは値が違います。
比べるときの注意
大卒の平均と比べるときに、知っておいてほしいことがあります。
- 大卒の平均は、さまざまな業種の、民間の事業所で働く大卒の人の平均です
- 大企業で働く人や、管理職の人も含まれています
- 年齢の構成も、薬剤師とは違います
そのうえで、男女を合わせた全体で見ると、年収だけでは、薬剤師は、一般の大卒の平均と比べて、大きく得をする職業とは言えません。
女性にとっての薬剤師という仕事
女性の薬剤師の年収は539.4万円で、大卒の女性の平均(518.7万円)より高くなっています。さらに、短時間労働者(パートなど)の薬剤師の1時間あたりの給与は2,540円です。また、非常勤で働く人の割合を見ると、薬局で働く女性は40.3%、病院で働く女性は15.3%で、薬局を中心に、柔軟な働き方の職場が多いことが分かります。
短時間労働者の1時間あたりの給与
この記事の年収の統計には、パートなどに多い、働く時間が短い短時間労働者は入っていませんが、短時間労働者の1時間あたりの給与は、別に公表されています。
令和7年の、短時間労働者の薬剤師は、1時間あたり2,540円でした。

| 職種 | 1時間あたりの給与(令和7年) |
|---|---|
| 臨床検査技師 | 2,809円 |
| 診療放射線技師 | 2,791円 |
| 薬剤師 | 2,540円 |
| 看護師 | 1,933円 |
| 准看護師 | 1,624円 |
| 栄養士 | 1,513円 |
| 総合事務員 | 1,490円 |
| 販売店員 | 1,238円 |
※ 短時間労働者(同じ事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短い、または1週の所定労働日数が少ない人。パートなどに多い)の1時間当たり所定内給与額(残業代などを含まない)です。令和7年・企業規模10人以上・産業計・男女計。出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」。
看護師の1,933円、事務の仕事の総合事務員の1,490円、販売店員の1,238円より高くなっています。ただし、臨床検査技師や診療放射線技師の短時間労働者は、薬剤師より高くなっています。
短時間労働者の薬剤師のうち、84.0%が女性です。
非常勤で働く人の割合
厚生労働省の委託調査が、令和2年の届け出をもとに集計したところ、非常勤、つまりパートなどで働く人の割合は、女性の薬剤師で32.2%、男性で7.4%でした。
| 非常勤の割合(令和2年の届出) | 女性 | 男性 |
|---|---|---|
| 薬剤師全体 | 32.2% | 7.4% |
| 薬局で働く人 | 40.3% | 9.8% |
| 病院で働く人 | 15.3% | 3.5% |
※ 厚生労働省「令和4年度 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」p30〜31。令和2年の医師・歯科医師・薬剤師統計の届出(個票)をもとにした集計です。女性・男性の割合の分母は、令和2年の届出で常勤または非常勤で働いていた女性184,766人・男性120,397人です。男女を合わせた全体(305,163人)では22.4%です。
薬局で働く女性に限ると40.3%、病院で働く女性では15.3%です。薬局を中心に、パートなど、柔軟な働き方の職場が多いことが分かります。
いったん無職と届け出たあと、仕事に就いた薬剤師
また、平成30年に無職と届け出ていて、令和2年には仕事に就いていた薬剤師が、1,727人いました。
- そのうち女性:82.7%(1,428人)
- 働く先:薬局 67.2%/病院 10.3%
※ 厚生労働省「令和4年度 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」p26。平成30年に無職と届け出た7,870人を、令和2年の届出と登録番号で突き合わせた集計です。
厚生労働省の委託調査の報告書は、薬局で働く女性の年齢構成から、次のように書いています。
女性の薬局薬剤師の年齢構成は30代後半で割合が低くなった後、40代以降で再び高くなるという、いわゆるM字カーブの形状が読み取れたが、女性の病院薬剤師では25~29歳でピークを迎えた後、構成割合が低くなり続け、同様な傾向はみられなかった。このことから、薬局では、病院と比較すると産育休の後、復職が実現できている割合が高いことがうかがえる。
(厚生労働省「令和3年度 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」p122 まとめの考察より)
| 薬局で働く女性の人数(平成30年の届出) | 人数 |
|---|---|
| 30〜34歳 | 14,131人 |
| 35〜39歳 | 12,971人 |
| 40〜44歳 | 15,616人 |
※ 厚生労働省「令和3年度 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」p11(平成30年の医師・歯科医師・薬剤師統計の届出〈個票〉による)。
ただし、戻ることは簡単とは限らない
ただし、仕事に戻ることが、誰にとっても簡単というわけではありません。
仕事をいったん離れたあと、別の職場で復職した薬剤師のうち、病院から薬局に働く場所を変えた人の62.6%が、変えた理由として、離れているあいだの新しい知識や制度の変化についての「知識不足への不安」が、あてはまると答えています。薬局から病院に変えた人でも、54.3%でした。
| 復職のとき、働く場所の種類を変えた人 | 「知識不足への不安」があてはまる |
|---|---|
| 病院 → 薬局に変えた人(155人) | 62.6% |
| 薬局 → 病院に変えた人(81人) | 54.3% |
※ 厚生労働省「令和3年度 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」p64。薬剤師本人へのアンケートのうち、過去に復職し、病院→薬局・店舗販売業に変えた155人・薬局・店舗販売業→病院に変えた81人の回答です。
よくある疑問
Q. ネットで見る「薬剤師の平均年収599万円」と、この記事の566.8万円が違うのはなぜですか?
599万円は、令和6年の値(599.3万円・当チャンネルの計算)です。令和7年は566.8万円で、令和6年から32.5万円下がりました。薬剤師の平均年収は、令和2〜7年で565.1〜599.3万円のあいだで動いていて、どの年の値を使うかで変わります。
また、この記事の年収は、調査の表の毎月の給与と賞与から計算した値なので、計算のしかたによっても値が変わります。たとえば、この記事の経験年数別の表は、残業代などを含まない計算で、令和7年の経験年数計は532.0万円です。
Q. 病院と薬局では、どちらの年収が高いですか?
この記事で使った賃金構造基本統計調査からは、薬局や病院といった、働く場所ごとの年収は分かりません。そのため、この記事では、どちらが高いとは書いていません。
Q. 薬剤師の初任給はいくらですか?
この記事では、初任給は扱っていません。
年齢別の表の20〜24歳(令和5〜7年の3年平均で386.1万円)や、経験0年の値は、前の年の賞与がほとんど入らないため低く出るもので、初任給の年収ではありません。
Q. 自営業で薬局を開いている薬剤師や、パートで働く薬剤師の収入は入っていますか?
この記事の年収には入っていません。雇われていない自営業の薬局の開設者などは、調査上の「労働者」に当たらないため入らず、パートなどに多い短時間労働者も、年収の統計には入っていません。
短時間労働者の薬剤師の1時間あたりの給与(令和7年・2,540円)は、「女性にとっての薬剤師という仕事」で紹介しています。
Q. 製薬会社のMRや研究職の年収は分かりますか?
この記事では扱っていません。賃金構造基本統計調査では、MRは営業の職種、研究職は研究者の職種として、薬剤師とは別に集計されています。
Q. 薬剤師になれば、年齢とともにこのとおり年収が上がりますか?
そうとは限りません。年齢別・経験年数別の表は、同じ年に、年齢や経験年数の違う人たちを並べたものです。1人の薬剤師の給料が、将来このとおりに上がっていくという意味ではありません。また、どの値も平均なので、薬剤師になれば、この額がもらえるという意味でもありません。
Q. 数字は変わりますか?
変わります。この記事の年収は、年ごとの調査の値から計算しているので、新しい年の値が公表されると変わります。新しい値が公表されたら、この記事の数字を更新する予定です。
まとめ
- 薬剤師の年収(当チャンネルの計算)は、令和7年で566.8万円でした。令和2〜7年は、565.1〜599.3万円のあいだで動いています
- 看護師・診療放射線技師・臨床検査技師と比べると、全年齢ではいちばん高く、20代でも上位です
- 女性の薬剤師の年収は、大卒の女性の平均より高く、短時間労働者(パートなど)の薬剤師の1時間あたりの給与は2,540円です。薬局を中心に、柔軟な働き方の職場が多く、国の委託調査は、薬局では、病院と比べて、産休や育休のあとに復職できている割合が高いことがうかがえる、としています
- ただし、一般の大卒の平均と比べると、全年齢では薬剤師のほうが低く、30代から60代前半までは大卒の平均を下回ります。年収だけで見れば、大きく得をする職業とは言えません
入学前に知っておいてほしいこと
最後に、これから薬学部を目指すみなさんへ。
この記事で見た年収は、薬剤師として働いている人の数字です。この年収は、国家試験に合格して、薬剤師になれてこそのものです。
薬学部に入学したからといって、6年で卒業して、国家試験に合格できることが、約束されているわけではありません。
留年すると、学費と生活費だけでも1年で数百万円かかります。さらに、働き始めるのが1年遅れ、将来の収入が1年分失われると考えると、損失の合計はもっと大きくなります。
入学前に、大学ごとのストレート合格率を見ておく意味は、ここにあります。
ストレート合格率は、入学した人のうち、6年で卒業して、その年度の国家試験に合格した人の割合です(文部科学省の資料の名称は「標準修業年限(6年)での薬剤師国家試験合格率」)。大学ごとの値は、ストレート合格率の記事(私立56校の順位)で紹介しています。
そのうえで、毎日の学習の積み重ねが、国家試験へつながる道だと、薬学部受験情報館は考えています。入学はゴールではなく、スタートです。この記事が、そのスタートを切る前の準備に役立てばうれしいです。
データ出典と数字の見方
- 年収の出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」令和2〜7年(一般労働者・職種別・企業規模計(10人以上)・産業計・男女計)。大卒・学歴計は令和7年「学歴・年齢階級別(産業計)」の民営事業所の値です
- 年収の計算:6月分の「きまって支給する現金給与額」(残業代などを含む・額面)×12+前年1年間の「年間賞与その他特別給与額」です。調査の表に「年収」の項目は無いため、当チャンネルが計算しました。経験年数別だけは「所定内給与額」(残業代などを含まない)×12+年間賞与で計算しています
- 万円の表示:千円の値を万円にし、小数第1位に四捨五入しています
- 3年平均:令和5・6・7年の年収(当チャンネルの計算)の単純平均です
- 短時間労働者の1時間あたりの給与:同じ調査の短時間労働者の「1時間当たり所定内給与額」(令和7年)です
- 薬剤師の人数と働く場所:厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計」(令和6年12月31日現在の届出)です
- 女性の働き方:厚生労働省「令和3年度 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」「令和4年度 薬剤師確保のための調査・検討事業 報告書」です(厚生労働省の委託調査)
- 卒業生の進路:一般社団法人 薬学教育協議会「2025(令和7)年3月卒業生および大学院修了者の就職動向調査結果報告書」(6年制学科卒業生の表)です。国の統計ではありません。この記事では区分の名前だけを使っています
- ストレート合格率:文部科学省「薬学部における修学状況等」の「標準修業年限(6年)での薬剤師国家試験合格率」です
- 数値の確かめ方:この記事の数値は、2人の担当が原典から別々に取り直し、一致した値だけを使っています
動画でも解説しています
この記事の内容は、YouTubeの動画でも解説しています。
- 動画:薬剤師は本当に高収入?年収566.8万円の実態
- URL:https://youtu.be/yzBJgYYYcZw
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